アマミノクロウサギの飼育・繁殖記録

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生きた化石
アマミノクロウサギ
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アマミノクロウサギ

いまだ生態に謎が多いと言われている奄美大島と徳之島にしか生息していないアマミノクロウサギが過去に飼育されていて、さらには繁殖まで行われていたことをつい最近知りました。

古いガイドブックには大和小中学校でアマミノクロウサギ飼育が案内されていたり、今はさすがに消されていますが古い島内案内地図の看板にも掲載されていました。
しかし、その内容については詳しいことを知らなかったので、たまたま保護されたアマミノクロウサギを飼育していただけだろうと思っていたのです。

ところが県立奄美図書館「動物の記録4 アマミノクロウサギ」(岡本 文良 学研 1971)をみかけ、古い本ですが貸出可能となっていたので、読んでみたところ、知らないことばかりでした。

その本によると昭和38年に天然記念物から特別天然記念物になる際にその前年に調査に訪れた文部省文化財保護委員の方から勧めで、当時の大和小中学校の竹田校長先生が学校でアマミノクロウサギを飼育することになり、小中学校の生徒・職員だけでなく大和村の役場や住民の方の協力で飼育が実現、子ウサギの誕生まで確認されています。

これまで、このことを紹介している施設や資料は知らなかったので、もっと具体的な情報がないかと奄美野生生物保護センターに問い合わせてみたのですが、詳細や当時の飼育環境の情報はありませんでした。
しかし、竹田校長の後に飼育を担当した大和小中学校の教諭の方が「シリーズ日本の野生動物5 アマミノクロウサギ」(桐野 正人 汐文社 1977)に飼育や観察方法について詳しく書いてますよ、という情報をいただいたので、県立奄美図書館で探しましたが蔵書にありません。
そこで古本を探してみると、なんと1000円ほどで状態のいい本が手に入りました。読んでみると、アマミノクロウサギの生態について、例えば、餌として何を食べるか、餌によって健康状態の変化がどうなるか、通常の行動と繁殖期前後の行動、1回の出産で子ウサギは何匹(羽)産むのか、等。
そして、飼育施設の内容や観察するための工夫などが細かく説明されています。

貴重な本ですし、アマミノクロウサギについて、もっと知って欲しいと思ったので、読み終えて資料として保存した本書は県立奄美図書館に個人的に献本しました。3月16日に献本した際に貸出可能になるまで1ヶ月ほどと聞いていましたが、残念ながらまだ県立奄美図書館のサイトで検索しても蔵書として出てきません。
サイトの更新が遅れているだけかもしれないので、読んでみたい方は県立奄美図書館に直接問い合わせてみて下さい。

その他の様子はFacebookページInstagramにも掲載していますので、ご覧ください。

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